2016年末にネット上を騒がせたWELQ問題というものがあります。
ヘルスケア情報キュレーションサイトである「WELQ」に掲載されていた記事のほとんどが、医療に関して素人のライターが書いたもので、それらの記事が検索上位表示されていることが問題になりました。

それ以来、Googleはそのような不誠実な記事が上位表示されないように検索アルゴリズムを改定し今に至ります。

しかしこのWELQ問題は新しい問題を生み出しました
これだけ多くの沼が存在する不妊治療であるにも関わらず、その不妊治療の実態が検索結果に表示されにくくなっています。

Googleは専門性、権威性、信頼性を特に重視して検索結果に反映しています。つまり実在する医師や医療機関が自院サイトで公開している情報はGoogleが定める検索品質評価ガイドラインに適応するので検索上位に表示されやすくなります。

医師免許をもった医療機関が発信する情報は間違った情報ではありませんが、最適な情報でもありません。知名度や人気によっても検索順位は左右されます。
検索上位表示された結果が不妊治療におけるトレンドだと人は認識するので、最適な不妊治療の情報を得ることが難しいのです。
こうして治療成績が不透明だったとしても、不妊治療業界で名前が通った有名クリニックや治療方法ばかりに注目が集まるのです。

政治が不妊治療の実態調査をしようと一部の有名クリニックへの聞き取り調査をおこなっていますが、このような理由もあり正しい実態調査をすることが難しくなっています。

患者自身が政治の実態調査に参加する必要がありますが、本質的な患者の声はSNSの片隅でしか発見できず、不妊治療の闇が深まっている状況です。

不妊治療当事者の実態がわかる声は以下で感じることができます。

参考資料
→ Twitter #調べて不妊不育治療の沼
→ ぽころぐ
→ UMU
→ NPO法人Fine